路地裏散歩

特撮とかアニメとか感想と犬。

『ULTRAMAN』

ジャンル : ヒーロー
製作年 : 2004年
製作国 : 日本
配給 : 松竹


面白かったです。予想というか、想像以上に面白かった。そして燃えました。久しぶりにすきっと「ヒーローを見た!」という気分になれましたよ。すきっとしないからといって悪いという意味ではありません。念のため。

今回の肝は、『ヒーローも一人の人間である』ということを前面に打ち出したことではないでしょうか。正義のため、平和のため、そんな漠然としたお題目は掲げず、ただ人として、大切なものを守りたい。そういうことをきっちり描きつつ、ウルトラマンというものの持つ神秘性、ヒロイズムは崩さない。その絶妙なバランスがこの映画の良さではないかと思います。

同じ作品の中で、同じような事故に遭遇しつつ、ヒーローとなった主人公と、怪物となってしまったアンチヒーローが登場します。これがまた哀しいんですよ。主人公と同じく大切なものがあった、守りたい人がいた。しかしなんの偶然か、二人の明暗は分かれてしまう。この二人の間の差というものは、ほとんどないと思うのですね。運が悪かったと言えばそれまでなのかもしれませんが、ヒーローチックなカタルシスに満ちたラストも、このアンチヒーローの事を思うと、単純に喜ばしいだけではなかったです。

更に、見に行くきっかけとなった一転に、隆大介の出演がありますが…いやぁ、格好良かった…!上背があるし、鋭い目つきが軍服(自衛隊の制服だから、こう言ってしまうのは語弊があるのですが)が似合うこと似合うこと…!え、陸自の制服は緑基調なのに、紺基調だったですって?特務機関勤務だから、気にしない気にしない。

この映画は、ぜひお子さんを持つ、そしてかつてヒーローに憧れたお父さんやお母さんには、ぜひ観に行って貰いたいと思いました。子供の立場である私も泣かされたし。いや、ホントにマジ泣き。うそでない。うそでないって。うそでない。