路地裏散歩

特撮とかアニメとか感想と犬。

『響鬼』最終回。

とうとう最終回を迎えました。『仮面ライダー響鬼』。色々語ったり考えてみたりしましたが、終わりよければ全てよし。実に良い最終回でした。


『少年』でしかなかった明日夢がヒビキさんと出会い、その背中を追い、追いつき、共に並んで歩くまでを実にきれいにまとめてくれましたね。元々明日夢とヒビキさんの2人が主人公であり、この2人の物語としては、明日夢が鬼になるにしろならないにしろ、こういう決着になっていたのだろうと思います。
最後に語る二人も、2話の朝日(始まりの象徴)に対して夕日(終わりの象徴)を前にしており、これで『響鬼』という少年とヒビキさんの物語はひとまず決着、というのが美しくも象徴的に表現されていて、感慨深かったですね。


この番組のヒーローたる「鬼」ですら『生き方』の一つであり、世界には多種多様な『生き方』があって、それをどう選ぶか、どう生きていくか。それをヒビキさんと明日夢の関わりを軸に、鮮やかに描き出して見せた、納得のいく最終回でした。


仮面ライダー響鬼』という作品は『鬼(ヒーロー)好き』『猛士(組織)好き』には物足りない結末ですし、描写だったろうと思います。とはいえ、これは『少年が強さを知る』物語なので、本当に良くまとめたな、と。
ヒビキさんたち「鬼」の戦いがこれからも続いていく以上、少年の戦いもこれからずっと続きます。明日夢もヒビキさんも、これからも迷うこともあるだろうし、苦しむこともあるだろうと思います。それでも、この切り取られた2年の中で得た「強さ」がある限り、「鬼」としての、また違うものとしての『生き方』は続いていくのだと思います。


私見ですが、後味の爽やかな最終回と言う意味では、『響鬼』は平成ライダーの最終回の中でもダントツだと思います。良かった。本当に良い、一年の締めくくりだった。


…つか、「一年」の区切りがSHTの番組切り替え時期だっというのは、いったいどうなのかと。(笑)