路地裏散歩

特撮とかアニメとか感想と犬。

5話『花は全ての女性を輝かせる』

カブト捕獲作戦開始ってことで、本部の方から(消火器の押し売りっぽいな、この言い方)東さんという人が。…南の次は東ですか。そのうち北とか西とかいう名前で登場したりしませんか。むしろ名前が省吾ですか!…どこの皇帝?…いやいやいや。閑話休題


ZECTという組織はどうにも後ろ暗いところがある、というのは前から出てきていたわけですが、今回は更に非道なことをやってます。カブトを捕獲するためなら、一般人の犠牲見殺しか!ものすごく組織の理念に対して本末が転倒してるような気がしてならないのですが。
とはいえ、少し安心できるのは、田所以下、岬、加賀美はそれを是としていないところですね。加賀美はもちろん、田所すらも疑念は持っているような描写なので、そこは救われるところ。東の暴走ならまだ救われるんだけどな。


ZECTといえば、加賀美のお父さん登場。あ、あれ?息子がZECTに居るの知らないの…?ということは、前に感想で書いた『縁故就職』の件はないですね。しかも加賀美の方も親がZECTの上の人っていうのは知らないのか…?ZECTとは関係のないところでトップを努めてると思ってそうだな、これ。でないと、亮の家出の件を明らかにしなかったことに怒る理由が、単に「忙しかったんだろ」になってるのが変だもんな。ZECTだと知ってたら、あれだけ怪しい証拠が残ってたんだから、いくら親と折り合いが悪くたって調査の依頼くらいするんじゃないかな。
親ルートでないとすると、加賀美はどこからZECTの存在を知ったんだという疑念もありますが、とりあえず『親の七光り』は特に意味を持たないと考えるべきでしょうね。


今回は、ひよりの過去にも言及されてきてます。渋谷隕石の話をするときの三者三様の様子が、じんわり胸に来ます。樹花の天道への絶対的な信頼感は、渋谷隕石の時に培われたものなのね。このときの天道が照れてる様子とかでなく、むしろ苦しげなのが気になるなぁ。その時天道か樹花かどっちかに何かがあったとかなのかな。
天道もらしくなく言葉を濁してみたり、楽観的というかご都合主義的な言葉を口にしたり、とひよりに対する態度はかなり柔らかいですね。ひよりには割と最初から甘かったような気もしますが、なんかさらに一皮向けて甘い感じがするというか。樹花と年頃もやや近いし、もう一人妹が居るような気分でいるのかも。


それにしても、ひよりが心配です。せっかく天道を信頼して苦手な人込みに出てみたものの、天道は捕獲され。ちょっと誰か助けてあげてー!展覧会のことを知ってるのはSalleのマスターと加賀美なんで、どっちかが来てくれるといいなぁ。
赤ん坊の泣き声が消えて、ひよりが前を向いて歩き出したシーンがかなり胸に来ただけに、その後の状況が辛いね。最初は一人称に慣れなくてげんなりしてましたが、どうやらかなりひよりが気に入っていた模様。


今回の敵はテントウムシだったのか!絶対カニだと思ってたのに!それはともかく、バトルシーンは相変わらずカッコよかった!落ちながらのキャストオフ・クロックアップとか、落下物が途中で止まって、けりがついたところでワームの爆発と車の爆発が被るところとか。
さらには、結構時間の流れは無視してますが、夕焼けの中でポーズを決めるカブトが美しいこと、まあ!さすが、夕焼け大好き長石監督。黄昏ていく街を走る天道のシーンは、ひよりの心中も象徴的に表現していて、美しくも物悲しいシーンに仕上がってましたね。
つか、カブトムシモチーフだけに、ライダー側にテントウムシを使ってくるんじゃないかと思ってたんですが、そうはいかなかったですね。さすがにそこまでは遊んでこないか。


そういえば、今回のワームは、殺した相手の体液を吸って『不可能犯罪』な様相にしてましたね。今まではちゃんと死体は死体として残していた気がするんですが、その差異に意味はあるのかな?そういえば、亮は死体すら見つかってなかったから、本当はそれがデフォなのか。そうだとするなら、いままでどうもぼんやりしていたワームの目的がはっきりするのかな。人間はワームの餌だと、そういうことになるんでしょうか。


天道は、前回の件からか、随分と加賀美に気を使っているように見えます。ひよりに頼まれてという形を取っているとはいえ、加賀美を慰めにSalleまで出向いてくるし。気にはしていたんでしょうね、多分。
『関わらない方がいい』っていう言葉の対象は、どう見ても加賀美本人。前回の今回でZECTの暗部まで見せられたら、加賀美的に辛いだろう、という配慮でしょうか。本当に関わらせたくないのだったら、言葉が足りない気はしますが。


そうだ。ゼクターが加賀美のピンチを助けてましたね。ゼクターの自由意志だったのかもしれないけど、天道が「俺が望みさえすれば現れる」的なことも言っていたし、ある程度は天道の意志を反映しているんじゃないかと。そうすると、天道は意識的に加賀美を助けたことになるんだけど、果たしてどうなんだか。ゼクターの出発点が、相変わらず劇中では謎です。一応設定は読んでるけど。別に今のままでも不都合はないけど、その内解明されるかな?


だんだんと陰謀色が強くなってきました。さあ、私の好きな雰囲気にはまっていくかな?