路地裏散歩

特撮とかアニメとか感想と犬。

19話「装着アド!未来に向かって」

「家族っていいな」とか「仲間っていいな」「人間っていいな」という、真っ向から扱うと、ヘタすると非常にクサくなりがちなテーマを、真っ向から扱って且つヘタに説教っぽくもクサくもせずに扱えるのが、超星神シリーズの良いところだと思う。この辺はリュウケンドーにも言えるところなんだけど。いや、戦隊やライダーで扱ってもいいはずなんだけど、あっちではちょっとひねりを効かせてくることが多いような気がして。特にライダー。閑話休題


前回から引き続きアドは傷心中。拓人にも思いっきり見透かされているとおり、思いっきり強がってはみている訳ですが、全然成功していませんね。傷心のアドをなんとか浮上させようとする、ある意味不器用な仲間の励ましが、なんとも言えず愛しいです。
とはいえ、そう簡単に浮上できるはずもなく、白米も断ってアドはお休みモードへ。当然眠れるわけもありません。そういえば、結局拓人はケインにベッドを奪われたんだったか。扱いの悪い主人公…。いや、いいんだけど。
アドとケインの地球の人々への接し方の差が印象的ですね。最初から受け入れる余地すらなく、任務だからといっていたアドと、まずは地球の人々を知ろうとしたケインと。ケインからしてみれば、アドの遠い遠いご先祖が戦いの原因を作ったというのに、その遠い子孫である地球人を護らねばならないという、一種の二律背反な側面で戦わざるを得ないわけで、その対象たる地球人を見極めたいと思うのは、自然な感情でしょうね。序盤であちこち観光に歩いていたのは、そのためだったか。単なるお惚けキャラの演出かと思ってたよ。アドの星人性と言われる『自分たちが正しいと思ってる』というのが、ここで足かせになった形ですね。お茶らけかと思えば、こういうところでぐっさりつきこんでくるから、超星神シリーズは侮れないんだよな。


家族のあり方を、家族の構成員が互いの関係性の中から「家族っていいな」と持ってくるのは良くある構成なんですが、それを他人、しかも敵対している組織の構成員に指摘されるという方向で自覚させるのは、演出としては結構ひねってますね。その癖言ってることはこれ以上ないほどにストレート。
ここまで「家族」を押して来て、最後のケインの衝撃セリフ、そして家族の話が具体的に出てきているのがケインだけということを考えると、次回のケインの『裏切り』には家族が絡んでるんだろうな。うわぁ。ドキドキする。おっと、先走りすぎた。
それにしてもブレアード。納豆ご飯大好きブレアード。洗濯物の白さに満足を覚えるブレアード。透明バリアを外してもらったブレアード。ポチでいいのか、ブレアード?ついでに、コスモカプセルでレミーとアイン、ツバインを呼び出しておきながら、ブレアードの消息だけを尋ねて去って行っちゃうサイクリードもなんだか可愛い。みんなで宇宙に帰りたいだけなのにね…。ほろり。


ちょっとずれましたが、アドは結局子供たちの未来を護るために、自分の葛藤をおしても戦うことを決意。遠い先祖が冒した過ちは消えないけれど、だからといってそのために今ある命や未来を潰してはいけないと、そう気持ちの決着をつけたんでしょう。そして、おそらく次世代のビオード星人たちに自分と同じような葛藤を味あわせないためにも、「戦いの連鎖を断ち切る」というシャーク隊長の言葉の真意に気付いたんじゃないかな。


そのシャーク隊長も、ジャッカルと一対一でガチバトル。ジャッカルも歴史が変わってしまえば生まれてきていない可能性が高いわけで、戦いの無い、ある意味では地球人にだけ都合がいいように見えるように歴史を変えることによって、消えてしまう命があるということの示唆かと。まあこれは、グローザやガレイドがさんざん「三将軍を始末してしまえば、私達の存在も消えうせる」といっていることと重なりますね。
きっと、三将軍がこのまま拓人たちセイザーXと和解できれば、グローザやガレイドも消滅せずに済み、地球やそこへ協力する星たちにも平和が訪れるはずで、三将軍が憎めないキャラ付けになってるのは、そのためかなとも思います。


中盤でちょっと書きましたが、宗二郎さんが誘拐され、ケインは裏切り?!というところで、以下次号!くそう、笑い倒しているといきなりドシリアスに落とされるからな…。本当に油断がならんぞ、セイザーX


今日の一言は「ゴミはごみ箱に捨てましょう!」 レミーってば…G2を困らせちゃあかん…。可愛そうに。いやいやいや、でも資源ごみの分別は大事だよな!うん!