路地裏散歩

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加賀美の嘘

加賀美がついた嘘ってなんだったのか、という話。いや、初見じゃよく解らなかったもんで。


加賀美は天道が抹殺されるかもしれないということを恐れて、天道の事をチームの人間にも報告できずにいたわけです。それどころか、どう考えても天道=カブトだとバレバレな6話冒頭のシーンですら「違う」と言い張ろうとした。
そんな加賀美が「でもまてよ…」と楽観的な方向へ自分の考えをねじまげようとしています。この時点では、加賀美はZECTという組織を信じたかったのだと思うのですよ。だから、ZECTに都合のいいように、状況を解釈しようとした。その事をひよりに対して「アイツにとってもいい事だ」と言っているのですが、それはまず自分自身についた嘘を自分に言い聞かせようとしていたんですね。結局それは適わず「嘘をついているのは俺なんだ…」という独白に繋がるわけですが。そして加賀美は「自分についた嘘」が許せず、田所に岬の居場所を問いただし、天道を救出に向かう、と。


6話は岬はじめ、田所チームのZECT本部への不審感が芽生える話だったと思うのですね。田所は「本部の命令は絶対だ」といいつつ、加賀美に岬の居所を教えてますし、岬も「痛みを伴う尋問」すら善しとする本部のやり方に疑問(や嫌悪?)を覚え、最終的には天道がカブトであるという事実を本部に隠蔽しようとしています。田所も岬も本部の指示に理不尽なものを覚えているような描写は、前回などにもちらほらありましたし、不審感は「より明確になる」という方が正しいかもしれません。田所や岬も、自分に嘘をついていた部分があったわけですね。
加賀美のついた嘘は、結果的に田所チームの全員の嘘を暴き立てるということになったんですね。