路地裏散歩

特撮とかアニメとか感想と犬。

#2 青の嵐

 周辺事情のもう少し突っ込んだ紹介と、今後のアギトの方向性を決める事象の紹介といったところでしょうか。相変わらずスローテンポなんだけども、徐々に単位時間当たりの情報量の密度が濃くなっていってる感じですね。そして相変わらず序盤はハブにされがちな涼。まあ仕方ないんだけどなー。
 引きがあざといあざといと言われる平成ライダーですが、アギトの引きは「ヤバいシチュエーションが起こった!この結果はどうなるの!?」という事象の結末への興味を煽る引きというよりは、「なんでコイツこんなことするの!?」という疑問を煽る引きが多いような気がします。物凄く感覚的な話ですけど。そもそも警察という組織が大きく出張ってきていることもあって、アギトはミステリー色が強いというのは、この辺からも来ているのかもしれないと思います。


■アンノウン
 敵の呼称が人間側からつけられるってのは、アギトとクウガくらいかな。実際アンノウンは未確認生命体より強いのかもしれませんが、前回の翔一が使っていた掃除機が急に動かなくなったり、今回もアンノウンとの戦闘記録がおかしな具合になっていたことを考えると、実はメカライダーとアンノウンは相性悪いんじゃないんでしょうか。もしかするとマヌーバ時よりも悪い条件で戦ってたんだったりしたら、むしろあれは氷川の健闘を讃えたい。
 なんだかんだ言って、今のキバやら何やらを見てからアギトを見直すと、全体的にバトルが泥臭いのは否めませんね。撮り方とかCGとかどんどん洗練されていってるんだろうな〜。しかし、火薬の爆発はこの頃のが元気が良い感じがする。なんとなく。ちゃんと火花だけでなくて炎が出るから?


■翔一と真魚
 翔一は自分が変身できることを知ってるのかな、ってのは前も疑問だったんですが、今見ると変身できること自体には自覚があるんじゃないかって気がしますね。だからこそ真魚ちゃんの「記憶喪失のままでいいのかもね」という台詞が、二人にとって対照的に効くんだろうし。真魚ちゃんには忘れたい過去があり、翔一には変身できる理由を含めて思い出したい過去がある訳で。しかし、畑のシーンとかほんの二言三言の台詞で真魚ちゃんの美杉家での立場とか過去へのスタンスとかをまるっと説明しちゃうのが、上手いなと思った。
 変身という特殊能力がある翔一と、超能力(とりあえずは透視能力か)がある真魚という組み合わせは、対比やらネガポジの関係としても色々対応しそうですね。ヒーローとヒロインというだけでなく。


■氷川と北條
 何度見ても廊下での北條嫌味→氷川に返り討ち、のシーンは笑えるんだな。そしてムキになって言い返すシーンとかはあっても、嫌味に嫌味で返すシーンはこの辺しか無いので、だんだんキャラとして扱いが変わってったんですかね、氷川って。このまま嫌味対決路線でもおもしろかったかもしれないけど。(笑)
 北條に関しては、聴聞会が終わるまでプチストーカーだったり、嫌味たらたらだったりするのが正直器ちっさいなーって感じもします。あの少ない事例からアンノウンの行動を予測する辺り刑事としては優秀なんだがなぁ。生身で夕方からアンノウンと渡り合ってたあたり、実は相当強い気もしてなりませんが。


■バトル
 何度でも書くけども、やっぱりG3の装着シークエンスがかっこよすぎる。そしてやっぱりあれじゃ間にあわねーよ!とも思いますな。かっこよさとは別に、オミットされるにはそれなりの理由があるんだな。戦果的には今回も黒星かぁ。序盤はアギトを目立たせないとならないとはいえ、やっぱちょっとかわいそう。
 そしてそのアギトですよ!変身シーンの表情がちょっと虚ろなのは、まだ本能的にというか、明確な意思が無くて変身してるからでしょうかね。その辺の意思固めは次回に持ち越し、と。
 G3に襲い掛かったのは、あの時点では翔一はなぜ自分が変身するかも解らないし、アンノウンを倒さなければという衝動で戦っていて実際のところ怯えてるというのがあるのかなーと。自分が戦ってるだけでも恐ろしいだろうし(戦闘訓練を積んでた訳でもない一般人が、相手の命を奪うまで殴る蹴るってやっぱ心理的に負担が大きいと思う。巻き込まれ主人公は皆その辺乗り越えてる訳ではあるんだけども)、バケモノを倒したばっかりで、自分以外に異形のもの(メカだけど/笑)を見つけたら、やっぱり排除しようとするんじゃないかなぁ。


 つっか、ストームフォームってこんな早くから出てたっけ!なんつーか、ものっそい贅沢じゃね?これ。いいなぁ、ストームハルバード好きだなぁ。


オーパーツとアンノウン
 オーパーツが動き始めたのもアンノウンの関わりによるものだし、両者の間には何らかの関わりがあるものと見るのが当然でしょうな。そういう意味では、アンノウンというのは最初からある程度の集団的な意思があったというか、まとまりがあったタイプの敵ですね。ついでに、序盤はライダー側っていうよりアンノウン主導で話が動いてる感じなのがおもしろい。
 その分ライダー側はほんとに「運命に翻弄されている」感があって、不安定といえば不安定か。その辺が逆に若者の惑いっぽいよね。作品全体のカラーとして。この辺も含めて「父越え/親殺しの物語」をやるんだろうな。



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