路地裏散歩

特撮とかアニメとか感想と犬。

#3 腕退治腕比

 なんつーか、どんだけ強引なんだと思ってたサブタイトルが、素直に内容を表していて笑っちゃいましたよ。確かに腕を退治してたよな!丈瑠と千明が腕比べしてたよな!


 千明をメインに据えつつ、過去を捨てろ、ということへのエクスキューズ回でしたね。まあ、この件に関しては丈瑠の言うことには一理ある。過去には普通に暮らしながら戦士をやって、正体がバレたせいで家族や友人が狙われるなんてな戦隊もあったしな!でもそれならいっそのこと名前も捨てて色で呼び合えばいいじゃなーい、と思うガオレンジャー好き(笑) いやまあ、家名というか殿と家臣という家柄のバックボーンが必要になるからそうはできないんだろうけども。


 外道衆の目的が「三途の川を溢れさせて地上に出ること」ってのは前回出てましたが、今回外道衆の弱点も明らかに。なるほど、長いこと地上に留まってると干上がっちゃうのか。つーことはドウコクとかも時々川に浸かって水分補給してるんだろうか。薄皮太夫の水分補給はエロいことになりそうなので、是非見たいですがなんとかご一考いただけませんか!(笑) それとも、幹部な人たちはアヤカシやナナシクラスに比べると、耐性があるとかなんでしょうかね。
 それにしても、三途の川の中を想像するとちょっと気色悪い(笑) きっとアヤカシとかナナシが所狭しと漂ってるんだっぜ!リアルに「私が死んでも代わりはいるもの」っぽい!うわぁ。


 シンケン丸の色んな技が出てきて、使い勝手的に良い武器ですね、あれ。多分他の人のシンケン丸を使っても、ディスクがあれば自分の技を出せたり、自分の武器に変形させたりできるんだよね?どちらかといえばソフト依存の武器なのか。共通武器でありながら個別武器でもある、っていうこの辺はありそうでなかった線かもしれない。おもしれー。
 しかし、千明の技だけが何の舞いって言ってるか聞き取れなかったのが悔しい。木の葉の舞いとかでいいのかな?
 等身大戦の決め技は、個々人でも倒せたりするみたいですね。じゃあ、実は前回のオオツムジは結構なつわものだったんですかね。つーか、オオツムジの名前を忘れてたので公式で調べてみたんですが、妖怪伝承の元になったバケモノって扱いなんですね。へぇ〜。どうせだったらそういう個性が、劇中でも反映されるようになってきたらいいな。


 さて、シンケンジャー側。
 う〜ん。ある意味では誰も間違ってないし、それぞれの言いたいことも、どうしてそういう気持ちの動きになるのかも理屈として解ると思うんだけど、それでもすこーんと腑に落ちる爽快感が無い。これでキャラの言ってることややってることに何かまずいところがあるんだったら「それどうよ?」とも言えるけど、それぞれの立場に立つと多分不整合や主張に悪いところはないと思う。う〜ん。なんだか落ち着かない。


 一番気持ちにすっきり落ちてこないのは、あそこで千明が膝を折る理由かな。
 確かに千明の作戦は至らない部分もあったかもしれないけど、実際問題としてはかなり有効に働いていた訳で、丈瑠が出した課題を満たしていたと思う。もちろん、最後の詰めが甘くて丈瑠に助けられたのは事実だし、そのことで丈瑠の実力を認めたのも確かなんだろうとも思う。
 でもそこで「膝を折って『一緒に戦わせてください』」というオチになるのが、どうも腑に落ちない。気持ちの上では「いつかお前を追い越してやる」な訳だし、千明のちょっと斜に構えた性格なら「今回はお前に助けられたけど、次はお前には助けてもらわなくても大丈夫になってやる!」で良かったんじゃないかと思うんだけど。
 第一、千明の作戦だってそれなりに効果があった一方、丈瑠の作戦だって一か八か度で言えば似たようなもんだしね。視点を変えれば、物理的にロクロネリの動きを押さえ込むことができている点で、千明の方が確実性が高かったかもしれない。それなのに、千明が一方的に「負けました」って扱いになってるのがどうもなあ。


 もう一つ納得がいかなかったのは、千明が逃げてる時に車を巻き込んでるんだけど、それに関して誰も何も言わないんだよね。確かにあの状況では誰も被害者が出てるのを見てない訳だから仕方が無いんだけど、「人を守れない力に意味は無い」っていう話をやった直後だから、妙に引っかかるな。リュウさん!リュウさん、ちょっと言ってやって!「回りを良く見てみやがれ!」って言ってやって!!
 もっと言うと、そもそもは「一般人を巻き込むことに気付かなかったお前の落ち度」というところから話が発生しているんだから、オチが「丈瑠の能力がすごい」に成ってるのが、なんか捻れてる感じなのかな。ここで丈瑠が巻き込まれた車の運転手を助けるとか、一般人を巻き込まないために気配を読む戦法にこだわったとかにすれば、技術的な面だけでなく、自分が至らなかった部分にも目を向け実践している丈瑠に千明が膝を折る理由がもっとすっきりしたのかな、と思わなくもないです。


 結局、全員が未熟でこれから成長して行くっていう話ならそれで良いんだけど、それでもとにかく「殿すげー!」っていう赤至上主義的な空気が落ち着かないのかな。赤至上主義ならそれはそれで良いんだけど、そこに説得力が無いというか。
 そしてこの構造が、前回とほぼ同じ流れなんだよね。そうすることで、殿対4人の家臣じゃなく、殿対家臣という単純に2つしかない立ち居地にキャラが押し込められてる感じで、非常に窮屈な感じ。なんていうんだろう、登場人物は5人いるんだけど、内容的には2人しかいない、みたいな。色んな考え方を持っている人間模様が絡み合うのが戦隊のおもしろさでもあると思うんで、このままだとものすごく息苦しい世界になっちゃうと思うんだがな。家臣としての関わり方だって、色々あるはずなんだから。
 丈瑠もそれを良しとはしていないはずだから、その内丈瑠が世界の破壊者になって、この空気を打ち破ってくれると思う。ていうか、思いたい。丈瑠が無理なら追加戦士に期待だっぜ!



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