路地裏散歩

特撮とかアニメとか感想と犬。

#7 超トリックの真犯人

 だんだん、それぞれの世界を放射状に回っているだけでなくて、各々の世界が融合し始めているのが現れてきましたな。世界の崩壊の序曲が聞こえ始めてきた感じ。


龍騎の世界
□世界の融合
 真世界で大久保編集長がミラーモンスターの存在に気付いたように、桃井編集長が人外の存在の進入に気付いている、と。そもそも鏡の中の世界にライダーが入っていってバトル裁判しちゃうような世界観なわけで、それならば人外の存在の一つや二つそう違和感無く認められるのかもしれないですね。
 この「人外の存在」は、アンデッドってことで、おそらくはブレイドの世界の存在。ユウスケもクウガの世界の存在でありながらキバの世界や龍騎の世界にと旅を続けている訳ですが、そこには最初にキバーラ(を通した鳴滝?)の力が介在していたし、その後は夏海や士を移動させているのとおなじ力が働いているのだとみて良いと思います。


 で、鎌田に限らず他の侵入してきたアンデッド(もしかして、オルフェノクとかワームなんかも?)たちってのは、どうやってこの龍騎の世界に入ってきたのかって辺りが気になるところ。なんだか鎌田は明示的に鳴滝が導きいれたって感じがしますが、他の個体はもっと自発的に入ってきたんじゃないかな、と。詰まるところ1話で起こっていた世界の融合が、徐々に進行してるんじゃないかなと思ったり。夏海の世界で起こっていた融合よりは大分進行がゆっくりに思えるけれども、それは渡とその仲間達が進行を食い止めた結果なのか、士が世界を巡っていることによるものなのか。
 そもそも世界同士の関係とか、夏海の世界との関わりの辺りをまだ余りゆっくり考えていないから、この辺もうちょっと突っ込んでみたいところではあるなぁ。


□タイムベント
 レンが探していたのはタイムベントのカードだったんですね。しかしあのオーディンはやっぱり怪しいなぁ。飛翔斬を喰らってカードに変じたように見えるんだけども、それはオーディンは人間が変身している訳ではないってことでしょうかね。ぶっちゃけると、レンにカードを渡すためにあえて技を受け、カードになったように見える。それはつまり、タイムベントによる世界の崩壊をもくろんでいたんじゃないかと思うわけで、あのオーディンは鳴滝、もしくは鳴滝の手の者だったんじゃないかな、と思うんだけども。


 このタイムベントが、龍騎の世界を壊した、ってことなんだろうな〜と思います。それにしても、レンがカードの存在を知ってたってことは、この龍騎の世界はもしかして何度もリセットされてたりするんでしょうかね。それとも単に全てのカードの効用はあらかじめ知らされているということ?いや、それじゃレンの「聞いたことがある」って言葉と矛盾するか。
 シンジがタイムベントを使ったことで、恐らく世界は夏海が桃井編集長と会った時点からやり直しになってるはず。ということは、その時間からシンジがタイムベントを使った時間までを過ごした世界は無くなってしまった、もしくはシンジがいなくなったままで整合してしまった訳で、これこそが鳴滝の言った「この世界の崩壊」なんだろうな〜と。


 二人の鎌田が融合したのもびっくりですよ。確かに同じ存在がひとつの世界にあったらまずいだろうし、あれは妥当なところなのかも。ということは、画面に映ってないだけで、シンジや士も実は同じことになってるんですかね。でもあれか、士は鎌田が融合したときに驚いてたか。つーことは、タイムベントで時間をさかのぼった時は、本来なら勝手に存在や居場所が戻ってきた人に合わせて書き変わっちゃうんですかね。


■仲間
 仲間、というかチームというか。またそれにまつわる信頼の形というか。その辺がテーマとして明確に打ち出されてきましたね。さすがにテーマが「理不尽」ってこた無いか(笑) タイムベントによって、一度失った絆を取り戻したレンとシンジ、そして確かめ合った絆をある意味で失ったとも言える士とユウスケが対照的。うん、正確に言うと失った訳じゃないんだけど。
 ていうか、だから敵のサメも2匹だったのか〜!そんなところまで!


□レンとシンジ
 レンがライダーに選ばれてそれを受けたのは、桃井さんの声を聞きたいがためか。ライダー裁判員としては夏海の有罪無罪は(究極的には)どうでも良かった訳で(だからこそ自分が勝ち残った場合には無罪判決を出してただろうけど。って、タイムベントを使ってたらライダーの資格剥奪されるから判決は無効になるのか?いや、そもそも事件自体が無かったことになるのか)、「(それぞれの)正義」がエゴとして渦巻くライダー裁判の中でも最もエゴイスティックだったんですね。しかしそれが役目を越えて本当に自分のエゴであるあたりが、真世界のライダーという存在を集約したのがレンだったのかもしれない。


 決裂と思われていた別離も、実は相手を尊敬する余りだったレンとか、未練たらたらなのに裏返って憎しみとして表出していたシンジとか、結局、心の底では互いを必要としていた訳で、それを乗り越えて絆を取り戻したときにシンジはライダーの力を得たんですね。
 タイムベントを使ってシンジが時間を遡った訳だから、シンジの中にはある意味二人のレンがいるわけですよね。元の時間の流れのレンと、遡った先で会ったレン’と。レン’とシンジはこれからコンビを組んで行くんだけども、それはシンジの中ではレンとコンビを組むことと変わらないんだろうか。99%は変わらないにしても、シンジの意識に差異は生まれないんだろうか、ってのが気になりますね。真世界では最後に全員が新しく生き直したからそういう齟齬は生まれないんだけども、今回はシンジだけが少し先の時間まで生きていたレンを知ってるからね。そこに新たなひずみが生まれるということもありそうな。もしかするとそのひずみそのものも、鳴滝の言っていた世界の崩壊の一端かもしれないけども。


□士とユウスケ
 ユウスケが愚直なほどに人を信じるキャラなのは、多分士の補完でもあるわけだからあれで良いんですよね。まさにその後士自身が言ってた通り、士にはできないことをユウスケがやってる。だからこそ士とユウスケがダブル主人公になるんですよ。ちょっとメタ視線入りますが。


 ユウスケの台詞はある意味ひどい。あれ、レンを庇ってるようで(いや、ホントに庇ってはいるんだけども)実際の言葉はほとんど士に向いてるし、だからこそ士への思いというか信頼というかが大きすぎて夏海が取りこぼされたように見えるよ!そしてまた、士が「人を信じる」という人として大事な大きな部分をユウスケに預けてるってことを認識して、言葉にしちゃってるからね!


 それにしても本当に、可愛そうなのは夏海ちゃんだな。夏海が鳴滝と話してた時のことを考えると、夏海は士のことを信頼しているし、本人に見せる態度とは裏腹に士のことは心配しているようでもあるから、きっとあのユウスケの言葉には頷けるものはあるんだろうけども、助けられたと思った途端に逆戻りだからね。
 ただ、ユウスケといい夏海といい、士が破壊者じゃないというのは一生懸命言ってるんだけど、言い募るという行動そのものが自分自身に言い聞かせているようにも感じるんだよなぁ。士という個人は信じたい、けれどディケイドという存在が世界に与える影響については…ってとこかも。


□今日は、俺とお前でダブルライダーだからな。
 SPIRITSのセリフを引っ張って来ちゃいましたが!士とシンジのダブル変身は、あれは燃えざるをえない!誰も信じることができない、と言い切っていた士だからこそ破壊以外の絆を生み出す姿にぐっと来る。ていうかまあ理屈は置いといて、ダブルライダーは燃えるんだよ!あーもう、カッコいいなお前ら!


■鎌田
 アンデッドだったのか!しかもブレイド本編では姿を見せなかったハートのキングを使うことで、無理なくブレイドの世界につなげてきましたね〜。上手いな。
 っていうか、あのトリックは卑怯だろ〜(笑) トリックもなにもありゃしない。ただの特殊能力じゃないか!っていうか、あそこは全然ミラーワールドじゃなかったですね(笑)
 あのカマイタチ技だと、最初桃井さんが殺された世界でのような刺し傷はつかないと思うんだけど、それもタイムベントの弊害みたいなもんだったりすんですかね。


 どうやら次回も出てくるっぽいし、今後の動きに超期待。でも、桃井編集長にも人外なのがバレたくらいだし、実は隠密行動向いてなかったりして(笑)


■バトル
 龍騎の世界の割りに前回龍騎が全然活躍しなかったんですが、今回のために取っといたんですね。バランスいいね。それにしてもこの世界の龍騎が可愛い。とても可愛い。高岩龍騎に比べて肩幅がちょっと狭くて、なで肩に見えるせいだと思うんだけど、妙に幼い感じがする。伊藤ナイトが変わらないもんだから、対比で余計可愛く見えるんだよね。


 FFRは順当にドラグレッダーで。敵の合体したノコギリザメ(?)とで巨大戦をやりつつ、ディケイドとアビスで等身大戦も堪能ですよ!しかもドラゴンライダーキックだ!FFRの連携バトルをどうやるのかと思ってたら、これまた直球で来たな!そ
 ういえば、FFR直前の、肩にドラグレッダーの足がついた龍騎もまた可愛い。つーか今回のFFRもまたあられもない格好ですな。


 そういえば今回、ミラーワールド外で普通にバトルってたけど、真世界ではどうだったっけ?一応戦えることは戦えたんだっけ?


■鳴滝
 今回、なんだか大分語ってましたよ、鳴滝。ディケイドというか士には「お前は破壊者だ」と追い詰めに掛かるのに対して、夏海には懐柔策できている模様。しかもこの世界この時間では会うのは初めて、とか言ってた。ということは、夏海自身は覚えていないようだけど顔を合わせたことはあるんですね。それはいつかっていうと、やっぱりあのライダー大戦絡みになっちゃうのかなとも思うんですが。さて。


 気になるのは「実験」「予言者(預言者?)」というセリフですかね。
 鳴滝は何をもって「実験」と称してるのか。今回の話だけで言うなら、やっぱりオーディンが気になるんですけども。あれはやっぱりタイムベントを使わせるためだけのギミックだったんじゃないだろうか。クウガの世界ではガミオを復活させたし、キバの世界ではユウスケを送り込んできたこと自体がキバの世界の崩壊に繋がった気がする。ということは、いかにして世界をそれぞれの世界の力を使って壊すか、ってことを実験してるのかなぁ?そしてその結果をディケイドに擦り付けると。
 しかし実験である以上はその上に目的があるわけで、それがよく解らない。やっぱり世界を破壊することなのかな。


 それにしても、タイムベントで戻ってきた時間軸でのキバーラも、全てを理解している風でしたね。あれは実はタイムベントで一緒に戻ってきてたのか、それとも鳴滝の力かなんかで同じように時を遡ってきたのか。うーん?



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