路地裏散歩

特撮とかアニメとか感想と犬。

#9 ブレイドブレード

 ブレイドの話を把握しきれてないことが、こんなに悔しいのは初めてだ!(苦笑) そんな訳で、今回も引き続きあっさり目に。
 それにしても、ブレイド世界の士はなんか良くしゃべるし、いつもよりどことなくテンション高いよね。やっぱりなんだかんだ言っても、帰属する場所がない、というのは士のストレスになってたんだろうなぁ。本人が自覚してる/してないは別としても。


ブレイドの世界
 全体的には、ちょっと上滑りしちゃったかな、って感じがちょっとしたかな。ただ再三書いてるとおり、ブレイドはそこまでしっかり考えながら見ていたわけではないので、真世界がつかみきれていない分、新世界もイマイチつかみきれなかったのかな〜という危惧もありつつ。
 多分、上滑り感の原因は、「進化」というキーワードの登場が唐突だったように感じるからかな〜と。確かに進化というキーワードを言葉だけじゃなくて出していくのは難しいんだろうけど、今までの世界では全体を通してちゃんと士やその世界のライダーが得るキーが物語に組み込まれて描写されてたからね。後から振り返るとブレイド世界でも描写されてたんだけど、やっぱりちょっと弱いかな。なんというか、色んな要素が入りすぎてて、若干散漫になったかな、という気がなきにしもあらず。


マッチポンプ
 四条社長の目的は、アンデッドと手を組むだけに留まらず、自分自身がジョーカーと化して火付けに回ること。ひいてはそれによってBOARDの存在価値を高め、国家からの予算を引き出すこと、かな。この世界のバトルファイトとは何かとか、その最強の覇者とされるジョーカーの存在がどういうものかというのがちょっと軽く流されすぎた感じがあるのでイマイチわかりづらかったですが、最終的には金儲けが目的だったってことで良いんでしょうかね。しかし、国家から予算分捕ってライダー動かすのは良いとして、利益はどこから生まれるんだろう?
 あと、気になるのは鎌田ことパラドキサアンデッドの目的か。バトルファイトが真世界のものと同じく、種族の生き残りを賭けた戦いなら、パラドキサアンデッドにとってもジョーカーの出現は歓迎するものではないはず。しかしながら、パラドキサアンデッドはジョーカーの出現に手を貸している訳で、この辺の理由がイマイチ繋がらない。うーん、やっぱりブレイドをもう一回見ないとだめだな、こりゃ。
 ついでに、鎌田は龍騎世界では鳴滝のクグツのような扱いだった訳ですが、本来の世界であるブレイド世界では自分の自由意志で動いてたってことなんだろうか。それともやっぱり鳴滝の息が掛かっていて、その意志で動いてたんだろうか…。うーん。


□改造実験
 見た目はすごい科学力なんだけども、なんというか古式ゆかしい改造手術ですね。ああ、キバのときもやってたか。閑話休題
 ジョーカーの誕生がアンデッドの力と人間の力の融合ってのを考えると、新世界のジョーカーは元から存在するものじゃなくて、真世界のトライアルシリーズとか、その辺っぽい匂いがします。そういや、そもそもトライアルシリーズも、いわゆる改造怪人なんだよなぁ。


 スートとナンバーでのランク分けというのが、真世界でのアンデッドのカテゴリー分けでそれがライダーに適用されているというのは前回も書いた通り。前回はその格差感だけに注目しての話だったんだけども。ジョーカーが人間の遺伝子を取り入れて生まれるというのは、アンデッド側から見れば異種族の力を人為的に付加して生まれた強大な力を持つもの=すなわち仮面ライダーの裏返しなんじゃないだろうかと思ってみた。そうするとランク分けの件も、それが人間側に適用されていたのはこの裏返しの一環なんじゃないだろうかな〜と。
 そうなるとディケイドによってジョーカー(=仮面ライダー)が排された世界っていうのは、ある意味ショッカーなりなんなり、敵組織が勝った世界の裏返しとも取れるわけで、そのことが世界の新たな調和を生んでるというのがちょっと示唆的というか、皮肉っぽいな〜と思ってみた。


□得たもの
 「進化」だってのは劇中で明かされた通りなんだけども、やっぱりちょっと解りづらかったかな〜とは思う。組織を存続させるための駒ではなく、個人として人として共に歩んでいくという意味では「仲間」とかそういう言葉のほうがしっくり来るな〜とは思うんだけども、「チーム・仲間」ってのは龍騎世界でやっちゃってるしなぁ。常に変わり続け前進していくって部分がちょっと描写が不足(つーかセリフで説明されてた)だけで終わっちゃったかな〜感があって、ちょっと残念。
 それよりも「組織を存続させるために本末転倒なことをしている」BOARDという組織の、カズマの進化に対するアンチテーゼの方が目立っちゃってた感じがするね。


■士
□居場所
「ここが俺のいるべき場所なんだ」という意味での居場所を得る話は、きっとアギト世界でやってくれると信じてるのでここでは置いておきます。
 今回の士がちょっと違ったのは、ブレイド世界では世界に関わるための「役割」だけでなく「居場所」が用意されてたんですよね。それで士がどことなくテンション高かったのは最初に書いたとおり。


 これは士の孤独や寄る辺のなさが、逆転して表出してきたってことなのかな〜と。士は常に「ここは俺の世界じゃない」といい続けていて、実際どの世界に行っても世界に関わる役割しか与えられてこなかった訳ですよ。ところがブレイド世界では職場や同僚まで用意されてて、しかも去ることを惜しまれすらしてる。今回の士はそういう意味で渇望感に乏しい気がするんですよね。カメラが壊れてたせいもあるけど、ブレイド世界を切り取ろうとしてなかったのもそれに拍車をかけてる。
 で、この士の姿が、一番本来の士の姿に近いんじゃないかな〜と思ったりもするわけですよ。奇しくも士の素が出てそうな回に、士の過去を知る(?)男が出てきたのがまた象徴的。
 それにしてもナマコ食えないのか。つーか、いきなりどうしてそんな話が出てきたんだろう。んでもって、食べ物の嗜好なんてある程度仲良くならないと判明しないことだと思うんで、謎の青年との関係も気になるところですな。


□ユウスケ
 ユウスケをここのカテゴリで語るのはなんか違うんじゃないかって気がするけど、まあいいや。
 前回に引き続き良いコンビっぷりで(笑) つーか今回はユウスケが勝手に士を買いかぶっていて、結果それがうまく回ったってだけの話な気がする(笑) うん、カズマを救ったのは士じゃないよ、ユウスケだよ。


 今回ユウスケもちょっと今までと役割が違ってて、士の真意(ただし内容はユウスケの妄想)を代弁するという形で、ユウスケの意思や思いがカズマを動かしてるんだよね。今まではどっちかといえば、当事者の本音や真意を我慢させないように状況を整えてやる、という役割だったので、これからユウスケも世界への関わりがちょっとずつ違ってくるのかもしれません。


 なんでユウスケがそうやって誰かの「本音を曲げさせないように」頑張るかっていうと、それはやっぱり八代さんのことが堪えてるんじゃないかと思う次第。八代さんとユウスケは、互いに想いが通じ合っていたにも関わらず、肝心なことはきちんと言ってあげられなかったし、言わせてやれなかった。その後悔があるから、各世界のライダーには「どうしたいのか」って言うのを聞き出して、それを叶えさせる方向に向かわせるんだと思うよ。


□世界の破壊?
 四条のマッチポンプを阻止したというのも、やっぱり破壊の一環なんだろうなぁ。それに伴って、BOARDそのものも解体になるだろうから、当然スートとナンバーでのランク分けで保たれていた秩序は崩れているはず。それどころかライダーという存在自体が解散になるかもね。もしかしたら、今度は国の統率下に入って公務員扱いになるかもだけども。っていうか、サクヤさんとムツキくんは助けてもらえたんでしょうか。
 結果のよしあしはともかく、今回ははっきり「破壊されたもの」が目に見える感じでしたね。今後もこういうケースが増えてくるんですかね。


 しかし、この社会のありよう自体がそもそも歪だったのは前も書いた通りで、それが破壊されたとは言っても士が気に病むような破壊のされ方じゃない気がする。解りやすく。毎度毎度士をイビりに来る鳴滝がいなかったこともあって、今回は口で言うほどには士も気にしてる風ではないですね。なんだろう、この全体的にただよう逆転感。


■バトル
 くっそう、レンゲルがなんていうかあんまり良いとこなかったよ!ぬおあー。
 それにしても士は手に入れたライダーの力を実に有効的に活用するなぁ。ミラーワールドと現実世界を行き来しながらハメって、なんという卑怯技!あ、あとブレイドの変身時の畳が、実に良い使われ方をしてたな。


□ファイナルフォームライド
 ブレイラウザーか!その巨大な剣は、変形もそうだけどまず見た目にインパクトありすぎ!しかも強すぎ!でかすぎてカードスラッシュとかはできなかったんだろうけど、どうせならもう少しブレイド世界に即した使い方があっても良かったのかなぁ。それにしても、また訳解ってないブレイドをむりやり変形させるディケイド鬼畜(笑)
 FFRはサポート生命体だったり、個人の武器だったり、あわせ技っぽかったりと、結構色んなバリエーションがありますね。次の世界は555だけど、オートバジンに変形したりするのかな。つーか、ますますヒビキさんがどんな変形をさせられるか気になって仕方がない!


■新キャラ
□士の過去との関わり
 謎の新キャラ君。仮称ナマコくん。どういう繋がりがあるんだろうね。士同様9つの世界を巡る旅をしてるのかな〜という気もしますが。乱戦時にトドが消えた直後に姿を現したから、やっぱり色んなライダーに変身できる力を持っていて各世界でディケイドを突きまわしてるのかな〜という気にもなるんですが、それにしてはトドの雷轟がオリジナルのままだったよね。うーん。
 士のアンチテーゼだとするなら、9つの世界の秩序を護るために動いてるのかな。もしそうだとすると、彼が勝っちゃうと結果的にライダー世界は全部融合してしまってカタストロフィが起こるはず。それを阻止するのに士が動く、とかいう話になったりする?


□トドー!
 トドだ、トドだ!スーアク渡邊さんじゃないかなぁ。あの腰周りの薄さ!マジでトドだー!!声は違ったっぽい?雷電激震と言いつつ、それお前オリジナルの清めの演奏じゃねえか!(笑)アレンジ違うけど!特定の誰かに襲い掛かった訳じゃなく、結果的に戦いの収束のきっかけになったのがちょっと清めっぽいよね。
 なんとなくオーロラの雰囲気がいつもと違ったけど、やっぱりあれは鳴滝が送り込んできたって事で良いのかな。響鬼ライダーは悪っぽいのが少ないから、刺客的には出しづらかったんだろうかね、やっぱり。


■予告
 555の世界だ!つーか、士は随分555の世界に反応してますね。この辺からだんだん士の過去にも言及していく気かな?
 それにしても学園555か…。なんか馬術部っぽい人がいたけど、あれマサトかなぁ(笑) そういや、以前に刺客として出てきたライダーと、それぞれの世界の当該ライダーってなんか関係あるのかね?



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