路地裏散歩

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機動警察パトレイバー THE NEXT GENERATION(EP0、EP1)

 見てきましたよ、実写版パトレイバー!実寸大パトレイバーを作っちゃったとかで、それだけであの特車二課のドックの存在感が異常!たまらん…あの雑多な空気が完全再現…たまらん。

 そしてあの「ライト・スタッフ」特車二課の面子を、まんま実写にしたんじゃ、やっぱり誰もが満足って訳にはいかなかっただろうし、シゲさんだけを千葉さんをつれてきて、三代目に移行ってのも良かったと思いますね。まあ、元祖メンバーのその後の処遇に不満がでる人は出るだろうけど、そこはもう仕方ない範疇と言うか。

 新キャラたちがオリジナルメンバーを下敷きにした性格付けにしてて、あの世界にするっと入り込めたのが嬉しかったなぁ。パトレイバーは警察モノであると同時に日常モノだと思うんで、あの「世界」に入っていけた感て結構重要だと思うのですよね。

 このTHE NEXT GENERATIONが個人的には成功してるなと思うのは、この「世界」を徹底的に作ってるところだと思う。もともと、既存の社会の中にできるだけ違和感なく二足歩行ロボットを入れ込むには、というコンセプトワークがあるものだから、それを実現するレイヤーが二次元か三次元かっていうのは、あまり関係がないことになってるんだと思う。
 コンセプトに基づいて、時代の経過による変数を代入すると、長引く不況の中で辛うじて存在を保っているパトレイバーと隊員たちの図式が地続きで浮かび上がってくる感じ。もともとの世界観でからして「お荷物」扱いだったことを踏まえれば、三代目の処遇も致し方なしかと。

 そして、語弊を恐れずに言うならば、主役が「パトレイバー」であること。これだと。もちろんキャストの人たちはメインなんだけども、世界観の主役はレイバーであり、パトレイバーなんですよね。その「パトレイバー」を物語の舞台である世界のレイヤーと合わせて3次元で作っちゃった。個人的にはこれが凄く大きかったなと思う。
 もちろん、すげぇCGを使えば、もっと滑らかに動く、もっとイイカンジのロボットも出来たと思うんですよ。色々ケタが違うけど「パシフィック・リム」とかもあるじゃん?ああいう。

 でもねー。パトレイバーって、良くも悪くももっと泥臭いと思うのね。言い方を変えれば地に足がついた感じ?もちろんフィクションである以上、なんだか凄い夢の科学っていうのは存在してるんだけど、それをそうと感じさせず、レイバーの調子が悪ければ近所の工場に持って行って調子をみてもらって、二年に一回は車検的に総点検しなくちゃならなくて、年に一度はレイバー税の支払いが待ってて、うっかりシートベルトをつけずに操縦したら免許の点数が引かれちゃうような、そういう地続きからの泥臭さ、存在感がある。
 その存在感を、物体としての存在そのもので画面内に体現しちゃった。そういうところがとても好きだし、「あの世界だなぁ…」と感じたりしたのでした。

 ちょっと実写でやるにはアニメナイズされすぎかなーっていう感じの演出とかが目に付いたりもしたけどね。あんまりやりすぎると寒くなるからね、あれ。まあ許容範囲内で、すごく楽しめました!
 #2、#3はギャグ話っぽいのかな?きっと最終話とか、来年の映画はシリアスな方向にも振ってくれるんじゃないかなーと期待しています。次は5月かー。楽しみー!